目を細めると見やすくなる?
こんにちは
視能訓練士のザッキーです。
最近は緊急事態宣言も解除される地域が増えてきましたね。
私自身、自粛生活が多くなったことでペットのうさぎと戯れる機会が増えました。
うさぎは喜んでくれているようでなによりです🐇
さて今回は視力検査についてです。
普段視力検査をしていると、目を細める方が多々いらっしゃいます。
検査中「目は細めないで下さい」と言われたりすることがあると思いますが、それは何故でしょうか?
今日はそのことについてお話をしようと思います。
まず、人は「網膜」という部分に視界から入ってきた情報を映し出し、物を見ています。
この網膜という部分にしっかりと焦点を結ぶことで物をはっきり見ることが出来ますが、焦点を結ぶ位置は人それぞれ違います。
網膜にきちんとピントが合っていない人は「屈折異常」と呼ばれ、遠視・乱視・近視など様々な原因があります。
その中でも今回は「近視」についてのお話をしようと思います。
近視とは、網膜よりもぐっと手前にピントがズレて合ってしまっている屈折異常を指します。
自覚的には「近くは見えるけども、遠くが見えづらい」という状態です。
そしてこの近視の方は、目を細めることでいつも以上に見やすくなることがあります。
これは目を細めることで、焦点深度(網膜にピントが合う一定の幅)が深まり、見やすくなっているのです。
通常、瞳にある一定量目に光が入っていますが、目を細めることで光量を減らすことが出来ます。
この目から入る光量を減らすことで、手前に結んでいたピントが網膜へ近づきやすくなり網膜に写る像のボケ具合が減った結果、「目を細めると見やすくなる」という現象が起こります。
近視の方はもともと網膜手前にピントを結んでいるので、特に見やすくなりやすいのです。
しかし目を細めて出た視力は、本来の視力として評価出来ません。
視力検査の時は目を細めないように注意しましょう。
特に子供は「見づらい」とは言わずに、自然に目を細めていたりすることがあります。
普段TVを見る時などに目を細めていたりしませんか?
黒板が見づらいことで学校生活に影響が出てくることもあるので、なにか心当たりがあるようであれば眼科を受診しましょう。
目のことでお困りの際は、福岡の川原眼科へ是非お越しください。