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医院コラム

新しい多焦点眼内レンズの勉強会を行いました

先日、来年春から日本での使用が開始される新しいタイプの多焦点眼内レンズの勉強会を行いました。
多焦点眼内レンズには、大きく分けて、
・2焦点眼内レンズ
・3焦点眼内レンズ
・焦点深度拡張型レンズ

の3種類があります。

簡単に説明すると、
2焦点は「遠く」と「近く(30-40cm)」
3焦点は「遠く」と「中間(50cm)」と「近く(30-40cm)」
焦点深度拡張型は「遠くから近くまで幅広く(40cm)」
というイメージです。
これだけだと焦点深度拡張型が幅広く見えてよさそうに思われるかもしれませんが、それぞれ一長一短で、焦点深度拡張型は実際には近くの見え方が弱くなります。

現在は、3焦点もしくは焦点深度拡張型が多く使用されています。
どのレンズを選ぶかはその人のライフスタイルで決めていきます。
・車の運転をする
・近くをより見たい
・近くはそれなりに見えていれば、あとは全体的に自然に見えるようになりたい
・趣味など
当院ではお話を伺ったうえで最適な多焦点眼内レンズをご提案させていただいています。

今回、新しく発売されるレンズはJohnson&Johnson社の、
「Technis Synergy」です。
このレンズの特徴は、
・焦点深度拡張型(遠くから近くまで幅広く見える=自然な見え方)
・3焦点の性質
の2つをあわせもっている
ことです。
また、データ上、近くの見え方も現在の3焦点眼内レンズよりも優れているようです。


もちろん今の3焦点レンズもとても優れており術後成績は良好ですが、

これはより理想的に近づいた多焦点眼内レンズになりそうなので非常に期待できます。
多焦点の欠点である「ハロー、グレア(夜のライトが散って見える)」もかなり抑えられているそうです。

来年春の発売に先駆けて、全国的でも一部の眼科施設で使用が開始されます。
当院もその施設のひとつになりますので、ご興味がある方はお問い合わせください。



多焦点眼内レンズは現在保険適応ではありませんのでご注意ください。
また、保険適応の眼内レンズの中には、多焦点眼内レンズに似た性質をもったレンズもあります。
「レンティスコンフォート」というレンズですが、このレンズには単焦点レンズに、+1.5程度(メガネ換算だと+1.0程度)が加入されています。

つまり、+1.0が入った遠近両用メガネをかけているというイメージです。

このレンズであれば保険のレンズで近くも見えるようになると思われるかもしれませんが、実際には近くが見える、まではないのでご注意いただきたいと思います。
+1.0加入とは70cm~1mくらいにピントが合うという事です。
つまり本を見たり近くのものを見ることはできません。
それは30-40cmの距離になるからです。
中間距離がなんとなく見やすくなります。
生活するうえで中間距離が見えてよかったと実感することはまずないので過度に期待されず、近くは眼鏡が必要と思っていただくのが正解かと思います。
また、レンズの形がかなり特殊なので何かあった場合にレンズをきれいに取り出したりするのが難しいので万が一のことを考えると積極的にオススメはできないかもしれません、
もちろん、このレンティスコンフォートをご希望の方は当院でも使用できます。
こちらもご相談いただければと思います。


最近は今年出版した本を読みました!と受診される方もおられ大変うれしく思います。

関西や県外からもお問い合わせがあり、最大限お応えできればと考えています。



福岡の白内障手術といえば、川原眼科へ。

スタッフ一同お待ちしております。

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