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- 唯一のドライアイ根治的治療 点眼を使わない新しい治療法
ドライアイIPL治療
(M22 ルミナス)
従来のドライアイ治療について
ドライアイとは涙の「量」や「質」が低下することによって、目の表面(角膜)が傷つきやすくなり、不快感や痛みを生じる疾患です。ドライアイは年齢とともに発生率が高くなりますが、近年はコンタクトレンズの使用や、スマートフォンやパソコンの普及によって比較的若い人でもドライアイで悩んでいる人が増えています。
- 正常角膜
- ドライアイの角膜(下方の角膜の傷が染色される)
涙液は水(涙層)とその蒸発を防ぐ油層とからできており、ドライアイの86%がこの油層が足りないことが原因であることがわかっています。この油層を形成する油を分泌するのがまぶたの縁にある「マイボーム腺」です。このマイボーム腺が炎症や汚れのために詰まってしまい、うまく働かなくなる状態をマイボーム腺機能不全といい、涙液のバランスが崩れるためにドライアイの症状を引き起こします。
ドライアイに対する治療は、点眼(ヒアルロン酸ナトリウム、ジクアス、ムコスタ、人工涙液など)や温罨法(目を温める)が主体になりますが、角膜の障害が強い人では、目の中に軟膏を塗布したり、涙点をふさぐ「涙点プラグ」を挿入する治療が行われてきました。
しかし、ドライアイが『治る』ことはほとんどなく、多くの方は一生点眼などの治療を続けていかなければならないというのがこれまでの治療法でした。
新しい根治的治療法「IPL治療」
IPL(Intense Pulsed Light)治療は、継続が必要な点眼治療とは異なり、世界で初めての根治的な治療を行うことができます。
その名の通り、特殊なlight(光)をあてることでマイボーム腺の詰まりを解消し、炎症を改善、涙の油層を正常化しドライアイを改善することができます。IPL治療のドライアイに対する良好な効果について、国内外の学会や論文で続々と報告されています。
IPL治療の作用機序
- ・異常血管の凝固による血管病変改善
- ・マイボーム腺のうっ滞改善
- ・抗炎症作用
- ・細菌叢やデモデックス(顔ダニ)減少による感染抑制
- ・コラーゲン再構築
ドライアイの診断、評価 idra(Inami社)
ドライアイになると涙の量が少なくなり(メニスカスの減少)、十分な油分が分泌されませんので涙液の油層の厚みが薄くなります。
当院ではドライアイの状態を客観的に数値化して評価するためにInami社のidraという検査機器を導入しています。idraを用いると、涙の量(メニスカス)を測定することができますし、油層の厚みも数値として評価することができます。治療の前後でどれくらいドライアイが改善しているのか自覚症状だけではなく他覚的にも調べることができます。また、BUT(涙液が角膜に正常にのっている時間)の測定も行うことができるため治療評価として非常に有用です。
治療の流れ
01カウンセリング
IPL治療に適応しているかどうか、idra検査と診察で確認します。
検査・診察後にIPL治療に適応すると診断された場合、
具体的な治療の流れや注意点についてご説明し、患者様に同意いただき施術を行います。
02治療の準備
IPL治療は素肌の状態で治療を受けていただく必要があります。
当日は、メイクや基礎化粧品はすべて落としてご来院ください。
専用のアイパッチを顔に密着させて眼球を保護します。
03IPL照射≪所要時間:10分程度≫
照射部位(下まぶたの下部)に専用の水溶性ジェルを塗ります。
眼の下を中心に、頬→まぶたの下→鼻にかけて数回の照射を行います。
数回の照射後、ジェルを拭き取り眼の周りを洗浄して終了です。
04施術後
治療後は紫外線対策が必要ですので、日焼け止めクリームを塗ってからご帰宅ください。
なお、施術後はメイクも可能です。
当院でのIPL治療は、完全予約制(月・水・金)
※予約当日は、お化粧を落としてからご来院ください
※ご持参するものは、日焼け止めです
施術後の注意事項
- 治療後は肌に赤みを生じやすくなりますが、通常、2~3時間で落ち着くことが多いです。
- 肌がデリケートな方は、まれに浅達性熱傷によるヒリヒリ感や強めの赤みを生じる場合があります。
- 治療後2週間は、照射部位の紫外線対策が必要です。施術後2週間は日焼け止めをしっかりと塗ってください。
- 洗顔・入浴・お化粧等、その他の日常生活上の制限は特にありません。
- 1度の照射では効果を感じられないことがあります。3~4週間後に合計4回行います。
ドライアイIPL治療の計画
(1クール・4回照射)
初回
検査・診察
IPL照射
2回目
検査・診察
IPL照射
3回目
検査・診察
IPL照射
4回目
検査・診察
IPL照射
5回目
検査・診察
※ 照射間隔は、3~4週間後に行います。
ドライアイIPL治療費用 (自由診療)
適応検査代 | 5000円(税別) |
1クール(4回照射) | 40000円(税別) |
追加照射(1回照射) | 10000円(税別) |
※ 治療費用は自由診療のため、全額自己負担です。健康保険の対象外となります。
※ 1クールの料金には、照射代(4回分)・検査代(5回分)・診察代(5回分)を含みます。
Q&A よくあるご質問
- ドライアイの症状があれば、効果はありますか?
- マイボーム腺機能不全のドライアイに対して、IPL治療は効果があります。ドライアイの86%が涙の油層が不足していることが原因となっています。涙の量が減少する涙液分泌減少型のドライアイでは効果が薄くなります。
- IPL治療は何回くらい必要ですか?
- 3~4週間おきに4回の治療を行うことが推奨されています。初回の治療から良好な効果を認められた症例や、7~8回目で大幅な改善が認められた症例なども報告されています。
- 痛みはありませんか?
- 個人差がありますが、輪ゴムで軽くはじかれる程度の痛みです。
- 副作用はありませんか?
- 治療後、照射部分に肌の赤みを生じることがありますが、通常2~3時間で落ち着きます。肌がデリケートな方は、まれにごく軽い火傷のようなヒリヒリ感や肌の赤みが強く出ることもあります。その他の副作用については報告されていません。
- 誰でもIPL治療を受けられますか?
- 高校生以上の方は施術が可能です。ただし、事前の検査と診察で、適応があると診断された方が治療対象となります。なお、妊娠中の方は安全性が確かめられていないため、施術は行っておりません。
- メイクを落とさないといけないのはなぜですか?
- 安全かつ効果的にIPLをマイボーム腺の深層部まで到達させるために、メイクや基礎化粧品を落としてから治療を受ける必要があります。また治療後は、紫外線対策が必要ですので日焼け止めを塗ってからご帰宅ください。なお、施術後はメイクも可能です。
- 施術後もドライアイ点眼の継続は必要ですか?
- ドライアイ点眼や温罨法(目を温める)を継続することで症状の改善がよりスムーズになります。
- 予約なしで治療出来ますか?
- IPL治療には、事前の検査・診察が必要になりますので、当院では完全予約制で行っています。ご希望の患者様は、予約をしてご来院くださいますようにお願い致します。
- 当日持参するものはありますか?
- 日焼け止めクリームをご持参ください。施術後、紫外線対策で日焼け止めクリームを塗っていただきます。なお、施術後はメイクも可能です。
- IPL治療とは、美容の施術ではないのですか?
- ルミナス社M22のIPLシステムを使用して美容皮膚科などで行われている施術は『フォトフェイシャル 』と呼ばれています。ドライアイ治療で使用するIPLとは異なる波長のIPLを使用することで、シミ・そばかす・ニキビ跡・顔のハリ・しわなどのエイジングケアにも効果的です。当院でも、M22のカートリッジを交換することで、フォトフェイシャル の施術を行うことができます。ご興味がある患者様やご希望の患者様は、お気軽にご相談・お問合せ下さいませ。